・ 冷却ドラムを使用しないコンパクトなRole to Role装置による薄膜形成が可能。
・ 有機ELを始めとする有機材料上における低温、低ダメージ成膜可能。
・ 良好な界面特性を持つ多層構造の薄膜形成が可能。
・ 膜応力が小さく緻密な膜構造の酸化、窒化膜の高速成膜が可能。
・ カバレッジ特性の優れた高品質薄膜形成が可能。
・ 良好な粒界の形成により柔軟性に優れた磁性膜を高速に成膜可能。
・ 良好な結晶構造を持つ超伝導薄膜を低温かつ高速に形成可能。
・ 異種ターゲット材料を対向させ合金薄膜を低温かつ高速に形成可能。
NFTS技術は低い耐熱温度を持つ大型基板に対して大変優位性の高い成膜技術であると言うことができます。現在、この特徴は有機ELディスプレーにおける有機物上への透明電極形成など様々な用途で使用されはじめています。また、このNFTS技術の特徴を最も生かした量産装置としてRole to Roleに対応した薄膜形成装置が挙げられます。これまで、フィルム基板への薄膜形成技術として冷却ドラムを搭載した大型のマグネトロンスパッタリング装置が一般的に使用されています。しかしこれらの装置は大変大きな真空容器が必要とし、また複雑なフィルム搬送となるため、装置の導入に高額なコストを必要とします。
一方、NFTS技術ではフィルム基板に対して低温状態で必要とする薄膜を形成できるため冷却ドラムを必要としません。このことは、真空容器の小型化、シンプルなフィルム搬送系を実現することができ装置価格の大幅なコストダウンを実現します。